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バイオを応用して開発中の新薬を紹介した本です。2001年10月に出版したものです。Amgen社のEPOGEN誕生の経緯やグリベック誕生までの道のりなど、現在販売されているバイオ医薬品の歴史について知りたい方には役に立つのではないかと思います。
[記事] 「初期乳癌のアジュバント治療では標準CMF療法前にエピルビシンを投与すると生存率が改善する」へのコメント
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初期乳癌のアジュバント治療では標準CMF療法にエピルビシンを追加すると生存率が改善する
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=16034
この報告に関連したエディトリアルに、乳癌に関するアジュバント治療のこれまでの経緯や今後のアジュバント治療の方向性などがコンパクトにまとまっています。
Adjuvant Chemotherapy for Breast Cancer 30 Years Later
http://content.nejm.org/cgi/content/full/355/18/1920
今からさかのぼること30年前の1976年のNEJM誌に、シクロフォスファミド、メトトレキセート、フルオロウラシル(CMF)による12ヶ月間の乳癌手術後アジュバント化学療法で腋窩リンパ節陽性乳癌患者の再発リスクが低下するという試験成績が発表されました。
Combination chemotherapy as an adjuvant treatment in operable breast cancer. N Engl J Med 1976;294:405-410
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/294/8/405
それ以来、アジュバント化学療法にはどの薬を使うべきか?どれだけの量をどのぐらいの期間使うべきか?アントラサイクリンを含めると転帰が改善するか?といった検討がなされてきました。
1976年のNEJM報告以来、今回NEJM誌に発表された試験成績も含めて、アジュバント治療を含む乳癌の治療は著しく進歩したといえます。
しかしまだまだ乳癌治療が改善する余地は残っています。たとえば最近発表された試験において、HER2-陽性乳癌患者においてアジュバント化学療法後にハーセプチン(Trastuzumab)を投与すると死亡が有意に防げることが確認されています。
Trastuzumab plus adjuvant chemotherapy for operable HER2-positive breast cancer. N Engl J Med 2005;353:1673-1684.http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/353/16/1673
さらに新しい薬剤も開発されていますし、遺伝子解析によって各患者の治療反応性を予測することも可能となりつつあります。
HER2 and responsiveness of breast cancer to adjuvant chemotherapy. N Engl J Med 2006;354:2103-2111.
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/354/20/2103
今後はこの傾向がさらに進み、アジュバント治療は遺伝子解析パターンに応じてテーラーメードされていくようになるでしょう。
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初期乳癌のアジュバント治療では標準CMF療法前にエピルビシンを投与すると生存率が改善する