Applied社のガラクトース血症薬のPh3失敗〜しかし承認申請を目指す
 ・ Ph3試験の名称の誤解を訂正しました(AT-007→ACTION-Galactosemia Kids)
Aldeyra社の嫌な予感通り米国FDAがドライアイ薬reproxalapを承認せず
 ・ 誤記を訂正しました(来月注→来月中)
Gamida Cell社の血液癌治療臍帯血製品Omidubicelを米国FDAが承認
 ・ 抜けていた製品名Omisirgeを追記しました。
コメント一覧

[記事]患者急増に対する病院収容能力確保を目指して安全に退院させうる入院患者を同定できる患者分類法が開発された」へのコメント

  • このページの後半に、上記トピックの本文を掲載しています。
  • 投稿者名をクリックすると、その方が今までに投稿されたコメントを一覧表示します。

新しくコメントする

「リバース・トリアージは通常診療でも取り入れるべきかもしれない」

コメントする

リバース・トリアージによって入院患者を安全に早期退院させることで、災害による新しい犠牲者の必然的な増加に対処する病院収容能力を確保することができます。

このリバーストリアージを実現するための入院患者カテゴリー分類法が新たに開発されました。


 ▽患者急増に対する病院収容能力確保を目指して安全に退院させうる入院患者を同定できる患者分類法が開発された
  http://www.biotoday.com/view.cfm?n=16631

リバース・トリアージでは、入院患者を安全に早期退院させ、新しい犠牲者のための病院収容能力を確保することを目指します。

リバース・トリアージは災害時を想定した退院患者選別のための概念ですが、日常診療でもリバーストリアージの考え方を取り入れるべきなのかもしれません。

入院用ベッドへのアクセス不能が、救急科の混雑の主な原因であることを示す研究成果が発表されています(1)(2)。

そして、病院や救急科の混雑が死亡率増加と関連することを示した研究成果が最近発表されています(3)(4)。

災害時・通常診療を問わず、全体のリスクが増加するなならリバーストリアージは受け入れることができません。

しかし、入院をブロックすることで生じる有害な転帰が、リバーストリアージで入院患者を早期退院させることで生じるリスクを上回っているという場合は少なからずあると思います。そんなときにはリバーストリアージは有効でしょう。

最近、分娩中に意識不明になった妊婦が多くの病院に転院を拒まれ死亡するという悲しい事故がありました。この事故には様々な要因が絡んでいることが窺えますが、もしリバーストリアージのコンセプトが取り入れられていたとしたら、少なくとも死亡という事態には至らなかったかもしれません。

入院・転院を拒否することのリスクを真剣に考慮したいと思うなら、医療提供者や政府はそのリスクを分散・軽減する仕組みを作る必要があります。

検証が必要ですが、医療へのアクセス障害に伴うリスクを軽減する方法の1つのオプションとしてリバーストリアージは有望だと思います。

(1)Fatovich DM, Hirsch RL. Entry overload, emergency department overcrowding and ambulance bypass. Emerg Med J 2003; 20: 406-409.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=129546
\n75&query_hl=22&itool=pubmed_docsum


(2)Schull MJ, Lazier K, Vermeulen M, et al. Emergency department contributors to ambulance diversion: a quantitative analysis. Ann Emerg Med 2003; 41: 467-476.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=126582
\n45&query_hl=19&itool=pubmed_docsum


(3)Sprivulis PC, Da Silva J-A, Jacobs IG, et al. The association between hospital overcrowding and mortality among patients admitted via Western Australian emergency departments. Med J Aust 2006; 184: 208-212.
http://www.thelancet.com/journals/lancet/medline/record/MDLN.16515429

(4)Richardson DB. Increase in patient mortality at 10 days associated with emergency department overcrowding. Med J Aust 2006; 184: 213-216.
http://www.thelancet.com/journals/lancet/medline/record/MDLN.16515430

コメントする

2006-12-04 - 災害等の病院収容能力管理のための新しい手法・リバース=トリアージ(reverse triage)に関する報告が発表されています。災害時の犠牲者の急増に対処するべく、安全に早期退院できる患者を同定することをリバース・トリアージといいます。
会員様ログイン
メール会員(無料)募集中

メール会員登録(無料)をされますと、BioTodayに登録された記事を毎日メールでお知らせします。また、メール会員登録されますと、毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

メール配信を希望される方は、以下の欄にメールアドレスを入力下さい。

◇メール会員登録までの流れ

  1. メールアドレスを入力
  2. 入力したメールアドレスに自動生成されたパスワードが届けられる

後は、自動生成されたパスワードと登録したメールアドレスでログインすると毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

質問検索
BioToday 非会員の方へ

質問を投稿して頂くには、メール会員登録が必要です。

会員登録がお済みの方へ

質問を投稿して頂くには、ログインが必要です。
下記のリンクからログインしてください。

My Book

バイオを応用して開発中の新薬を紹介した本です。2001年10月に出版したものです。Amgen社のEPOGEN誕生の経緯やグリベック誕生までの道のりなど、現在販売されているバイオ医薬品の歴史について知りたい方には役に立つのではないかと思います。