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ABCトランスポーターと相互作用するタンパク質を同定しうる新手法が開発された

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2007-04-15 | コメント

膜貫通タンパク質であるATP結合カセット(ABC)トランスポーターはヒトの健康や疾患において重要な役割を担っています。

最も良く知られたABCトランスポーターの1つは、CFTR (Cystic fibrosis transmembrane conductance regulator) です。変異して機能しなくなるとCFTRは嚢胞性線維症を引き起こします。

MRP(Multidrug Resistance Protein)も良く知られたABCトランスポーターです。MRPの過剰発現は薬剤耐性腫瘍に関与することが示唆されています。

ABCトランスポーターは高度に疎水性なので、従来の生化学的手法でこのトランスポーターと相互作用するタンパク質を同定することは困難でした。

しかしこのたび、トロント大学の研究者等によってABCトランスポーターと相互作用するタンパク質を同定する新手法が開発されました。その新手法をiMYTH (or integrated membrane yeast-two hybrid system) といいます。

この手法により、酵母ABCトランスポーター・Ycf1pと相互作用しうる6つのタンパク質を同定できたことが2007年4月13日のMolecular Cell誌に発表されています。

生化学的・遺伝的検査により、Ycf1pの相互作用因子の1つ・Tus1pは全く新しい方法でYcf1pトランスポーター機能を調節して細胞外への毒素排出を促進していると分かりました。

この研究成果から、ABCトランスポーターと物理的に相互作用したりABCトランスポーターを調節したりするタンパク質がiMYTHを用いて同定しうると分かりました。

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