HIVなきエイズ・特発性CD4リンパ球減少症患者に癌予防を含む手当てが必要
Free!免疫不全の原因が見当たらないままCD4細胞数が1mlあたり300未満に落ち込むことを特徴とする特発性CD4リンパ球減少症(ICL)が見つかってから30年が経ちます。HIVやAIDS(後天性免疫不全症候群)同定と時を同じくして見つかり、HIVなしのAIDS(AIDS without HIV)と称されるICLの原因は依然として謎めいており、その経過や手当ては診断や治療の進歩に取り残されていまだ決め手を欠きます。
2009年から2020年の11年間に米国立衛生研究所(NIH)診療部門で手当てを受け始めたICL患者91人の病状や経過を調べた結果が報告されました。
それら患者のCD4+ T細胞数の中央値は1mlあたり80個で、パピローマウイルス絡みの病気、クリプトコッカス症、伝染性軟属腫、非結核性抗酸菌症が日和見感染症の多くを占め、CD4細胞数が100/ml未満の患者は101-300/mlの患者に比べて日和見感染症や癌により陥っていました。
ICL患者は世間一般と死にやすさこそ変わらなかったとはいえ癌をより患っていました。
癌予防を含むICLの手当てが必要なことを今回の結果は示しています。
- ・ ジャーナル > 総合医学誌 > New England Journal of Medicine(NEJM)
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