AAVのシスエレメントとバクテリオファージで構成される次世代の遺伝子治療ベクターができた
Free!動物等の真核生物に感染するウイルスは、外部から導入する遺伝子(トランス遺伝子)の運搬に使用されますが、哺乳類の細胞に対する天然の向性を取り除く必要があります。一方原核生物に感染するウイルス・ファージは哺乳類の特定の受容体に結合しますが、遺伝子の運搬体としては適していません。
そこでUniversity of Texas M. D. Anderson Cancer Centerの研究者等は、アデノ随伴ウイルス(AAV)のシスエレメントと一本鎖のバクテリオファージで構成されるベクター・AAV/phage (AAVP) を開発しました。
インテグリンをターゲットにしたAAV/phageのプロトタイプの研究成果が2006年4月21日のCell誌に発表されています。
実験の結果、AAVPは腫瘍への形質導入がファージよりも優れており、逆位の末端反復配列の導入により、導入したトランス遺伝子の定着が改善しました。
さらに、AAVPを介した遺伝子発現はPETで追跡することができました。
この新しいAAVPベクターは、治療や生物学に幅広く応用できると考えられました。
- New Hybrid Virus Provides Targeted Molecular Imaging of Cancer / Press Release
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