海馬の縮小はアルツハイマー病の初期症状
Free!「修道女56人の死後脳を調べた結果、記憶障害・痴呆といった認知障害を持つと、記憶に関係する脳の領域「海馬」が縮小していた」という研究結果が2002年5月28日のNeurology誌に発表されました。
研究は以下のように行われました。
・生前に56人の修道女の認知障害の度合いを予め調査しておく
・それらの修道女が死亡した直後、脳の海馬の容積を調べる
・認知障害の度合いと海馬の容積が相関するかどうかを解析する
調査の結果、生前の診察により、56人中の24人は正常、8人は記憶障害、24人と診断されました。死後、これらの患者の海馬の容積を調べたところ、正常→記憶障害→痴呆と症状が進むにつれて、海馬の容積が縮小していくとことがわかりました。逆にいうと、海馬の縮小度合いによって、記憶障害や痴呆に罹っているかどうかを見分けることができる可能性があるとわかったのです。
今後、海馬の容積を測ることでアルツハイマー病を始めとした認知障害を早期発見し、病気が進行する前に治療が開められるようになるのではないかと期待されています。
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