葉酸代謝酵素の多型は5-FUやMTXの効果に影響を与える
Free!葉酸代謝酵素であるmethylenetetrahydrofolate reductase (MTHFR) 遺伝子のC677Tというポリモルフィズムは細胞内の葉酸組成に影響を与えます。
細胞内の葉酸組成は、乳癌や腸癌に使用される5-fluorouracil(5-FU)とメソトレキセート(methotrexate、MTX)の細胞毒性に影響を与えます。
以上の事実から、トロント大学の研究者等は、MTHFR遺伝子のC677Tという多型が5-FUやMTXの効果にどのような影響を与えるかを調べました。
まずC677Tを有するMTHFR(C677T MTHFR)の酵素活性は低下しており、C677T MTHFRを有する細胞の増殖は活発になっていました。また、C677T MTHFRがある腸・乳癌細胞は5-FUへの感受性が高まっていました。一方C677T MTHFRがある乳癌細胞はMTXへの感受性が低下していました。
C677T MTHFRを発現している癌細胞をヌードマウスに移植したところ、その癌は野生型より早く増殖しましたが、5-FUへの感受性が高まっていました。
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