【増補版】コロナ起源の結論をCIAが賄賂を払って変えさせたとの密告があった
Free!決着がつかずにくすぶり続ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の起源問題。米国で新たな事態が勃発しています。
米国議会の委員会の発表によると、COVID-19流行は中国の武漢の研究所にどうやら端を発するとの米国中央情報局(CIA)解析担当官6人の結論が他でもないCIAからの袖の下によって変えさせられとの密告がありました(1)。
密告した人物はかなり信用できるCIA上級職員であると委員会は言っています。
CIAは豊富な科学的見識を有する7人をCOVID Discovery Teamに任命してCOVID-19の起源の検討に当たらせました。その検討の結果、最上級職の1人は野生動物をCOVID-19の起源と判断しましたが、他の6人全員は信頼性こそ低いものの武漢の研究所がCOVID-19のおそらく出処であると結論しました。
密告者によるとその後CIAから横槍が入り、動物起源を支持するようにそれら6人の結論が変えさせられました。6人には相当の額の袖の下が支払われたと密告者は言っています。
密告者から話を聞いた委員会をまとめる2人の議員、Brad Wenstrup氏とMike Turner氏はCOVID-19起源の検討に関する資料ややり取りの全てを今月26日までに提供することをCIA長官William Burns氏に要求しています。また、COVID-19が盛んだった時にCIA最高執行責任者(COO)だったAndrew Makridis氏に事情聴取への出頭を求めています。事情聴取は情報提供の締切日26日に予定されています。
CIAの広報担当者は密告者の主張に反論しており、特定の結論になるように解析担当者に金を払うことはないと述べています。とはいえCIAは密告を深刻に受け止めており、調査が進行中であり、議会には適切に情報を提供すると約束しています。
Scienceのニュースには密告の内容を疑う研究者の意見が紹介されています(2)。米国屈指の研究所Scripps Researchの進化生物学者Kristian Andersen氏はその一人です。COVID-19が野生動物起源であることを示す検討結果を幾つか報告している同氏はCIAの職員と顔見知りで、密告のようなことはまったくありえない(obviously is bullshit)と言っています。
それら報告の共著者のRobert Garry氏もAndersen氏と同意見です。話を聞きに来たCIA職員の分子生物学の知識は確かなもので、偏りは一切感じなかったとGarry氏は言っています。
米国の情報機関の殆どは新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が感染動物からヒトに移ってCOVID-19流行が始まったらしいと見ています。しかしエネルギー省とFBI(連邦捜査局)はそうではなく研究所起源説を支持しています。CIAはというと結論に至っておらず、起源が動物かどうかや研究所かどうかという判断はできないとの見解を繰り返し表明しています。
参考
(1) Testimony From CIA Whistleblower Alleges New Information on COVID-19 Origins / Committee On Oversight and Accountability
(2) CIA bribed its own COVID-19 origin team to reject lab-leak theory, anonymous whistleblower claims / Science
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