Metsera社の超長持ちなアミリンの類いがGLP-1薬に比肩する体重減少を示した
 ・ 誤解を訂正しました。8.4%の体重減少がプラセボ群の体重変化と差し引きである旨追記しました。
基底細胞が小細胞肺癌の起源となる
 ・ 表現を訂正しました(基底細胞こそタフト様を含むSCLCの起源→基底細胞がタフト様を含むSCLCの起源となる)
妊娠糖尿病を生じる恐れが大きい女性への食事習慣や運動の指南の効果示せず
 ・ 食事習慣の説明を加えました。

肝臓から赤ちゃん

Free!
2003-06-07 | コメント

「子宮の代わりに肝臓で成長し、無事出産した奇跡の赤ちゃん(2.8kg)」の様子が2003年5月23日のBBCニュースで紹介されています。南アフリカズールー族での出来事です。

肝臓で胎児が成長したという報告はこれまでに14例しかありません。そして肝臓から無事子供を出産したという報告はこれまでに3例しかなく、今回の赤ちゃんが貴重な4例目にあたります。今回の出産では新生児、母親共に元気であるとのことです。

受精卵は通常卵管を通って子宮に着床して胎児へと発達していきます。しかし10万回に1回の割合で受精卵は卵管からこぼれ落ちて腹腔のどこかに着床してしまう場合があります。そして今回の場合のように、腹腔にこぼれ落ちた受精卵は、非常に稀な確率で肝臓に着床する場合があります。

受精卵は通常胎盤に守られていますが子宮程安全な場所は無く、子宮外妊娠になってしまった胎児の大部分は数週間で死んでしまいます。

今回の場合、出産予定日までおよそ1週間という時期に医師がスキャンしたときに胎児が子宮外で妊娠していることが発覚し、手術となりました。医師等が胎児が肝臓で成長しているという事実を知ったのは手術の直前であったとのことです。

医師等は胎児を包む羊膜嚢の肝臓外に通じた1部分から接近し、胎児を取り出しました。取り除くと母体に悪影響が出る恐れがあるため、自然に体内に吸収されることを期待して、肝臓にできた胎盤と羊膜嚢は取り除かずそのままにしておきました。

腹腔妊娠は非常に危険で、腹腔妊娠した妊婦の200人に1人は医師が何の治療もできないままに亡くなってしまうとのことです。

Miracle baby 'grew in liver'

この記事に対するコメントをお寄せ下さい

[この記事に対してコメントするには会員登録が必要です]

下記のフォームより、有料会員または無料メール会員のいずれかに登録してください。

[会員登録がお済みの方はログインしてください]

コメント一覧

この記事についてのコメントは、まだ投稿されていません。

会員様ログイン
メール会員(無料)募集中

メール会員登録(無料)をされますと、BioTodayに登録された記事を毎日メールでお知らせします。また、メール会員登録されますと、毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

メール配信を希望される方は、以下の欄にメールアドレスを入力下さい。

◇メール会員登録までの流れ

  1. メールアドレスを入力
  2. 入力したメールアドレスに自動生成されたパスワードが届けられる

後は、自動生成されたパスワードと登録したメールアドレスでログインすると毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

質問検索
BioToday 非会員の方へ

質問を投稿して頂くには、メール会員登録が必要です。

会員登録がお済みの方へ

質問を投稿して頂くには、ログインが必要です。
下記のリンクからログインしてください。

My Book

バイオを応用して開発中の新薬を紹介した本です。2001年10月に出版したものです。Amgen社のEPOGEN誕生の経緯やグリベック誕生までの道のりなど、現在販売されているバイオ医薬品の歴史について知りたい方には役に立つのではないかと思います。