Metsera社の超長持ちなアミリンの類いがGLP-1薬に比肩する体重減少を示した
 ・ 誤解を訂正しました。8.4%の体重減少がプラセボ群の体重変化と差し引きである旨追記しました。
基底細胞が小細胞肺癌の起源となる
 ・ 表現を訂正しました(基底細胞こそタフト様を含むSCLCの起源→基底細胞がタフト様を含むSCLCの起源となる)
妊娠糖尿病を生じる恐れが大きい女性への食事習慣や運動の指南の効果示せず
 ・ 食事習慣の説明を加えました。

長く生きるには半分でちょうど良い・IGF-1遺伝子

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2002-12-14 | コメント

「普通は2コピーあるinsulin-like growth factor type 1受容体(IGF-1受容体)遺伝子の1つを削って1コピーだけにしたマウスは、IGF-1受容体遺伝子を2コピー持つマウスに比べて26%長く生きた」という研究成果が発表されました。

不思議なことに、IGF-1受容体遺伝子を1つ削った影響は雄と雌で異なっていました。雄の場合は16%しか長く生きられませんでしたが、雌の場合はその倍のおよそ33%長く生きられました。

また、IGF-1受容体遺伝子を1つ削ってもマウスの体に特に影響はありませんでしたが、1つだけ気になることがありました。それはIGF-1受容体遺伝子を削った雄のマウスは高血糖状態にうまく対応できなかったのです。すなわちIGF-1受容体遺伝子を1つ削ったマウスは糖尿病になりやすかったのです。このことから、IGF-1受容体を化合物で単純に阻害することで長生きしようとするのは危険であるとわかります。

IGF-1受容体遺伝子を1つ削るとなぜ長生きできるかというと、おそらく酸化ストレスから身を守る能力が高まるためであると考えられています。というのも、IGF-1受容体遺伝子を1つ欠いたマウスの細胞は、普通のマウスの細胞に比べて酸化ストレスに耐えて長生きする割合が大きかったからです。

今後、より詳細に長生き出来る仕組みが調べられていくでしょう。

Gene may play key role in lifespan: study
http://www.reutershealth.com/archive/2002/12/04/eline/links/20021204elin015.html

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