長く生きるには半分でちょうど良い・IGF-1遺伝子
Free!「普通は2コピーあるinsulin-like growth factor type 1受容体(IGF-1受容体)遺伝子の1つを削って1コピーだけにしたマウスは、IGF-1受容体遺伝子を2コピー持つマウスに比べて26%長く生きた」という研究成果が発表されました。
不思議なことに、IGF-1受容体遺伝子を1つ削った影響は雄と雌で異なっていました。雄の場合は16%しか長く生きられませんでしたが、雌の場合はその倍のおよそ33%長く生きられました。
また、IGF-1受容体遺伝子を1つ削ってもマウスの体に特に影響はありませんでしたが、1つだけ気になることがありました。それはIGF-1受容体遺伝子を削った雄のマウスは高血糖状態にうまく対応できなかったのです。すなわちIGF-1受容体遺伝子を1つ削ったマウスは糖尿病になりやすかったのです。このことから、IGF-1受容体を化合物で単純に阻害することで長生きしようとするのは危険であるとわかります。
IGF-1受容体遺伝子を1つ削るとなぜ長生きできるかというと、おそらく酸化ストレスから身を守る能力が高まるためであると考えられています。というのも、IGF-1受容体遺伝子を1つ欠いたマウスの細胞は、普通のマウスの細胞に比べて酸化ストレスに耐えて長生きする割合が大きかったからです。
今後、より詳細に長生き出来る仕組みが調べられていくでしょう。
Gene may play key role in lifespan: study
http://www.reutershealth.com/archive/2002/12/04/eline/links/20021204elin015.html
2020-06-24|糖尿病
+ ビタミンB12の一部を繋ぐことで吐き気や嘔吐が生じ難いGLP-1R活性化剤を開発
2020-05-21|糖尿病
+ PPARγ活性化剤とGPR120活性化剤の併用で安全にインスリン感受性が改善する
2020-05-04|糖尿病
+ 脳のATP感受性カリウムチャネル活性化剤は糖尿病治療として有望
2020-02-11|糖尿病
+ DNA脱メチル化酵素TET3の阻害で2型糖尿病や肝線維症を治療しうる
2020-01-29|糖尿病
+ 黒人が営む理髪店でのHbA1c検査で黒人男性の糖尿病をより見つけうる
この記事についてのコメントは、まだ投稿されていません。