Metsera社の超長持ちなアミリンの類いがGLP-1薬に比肩する体重減少を示した
 ・ 誤解を訂正しました。8.4%の体重減少がプラセボ群の体重変化と差し引きである旨追記しました。
基底細胞が小細胞肺癌の起源となる
 ・ 表現を訂正しました(基底細胞こそタフト様を含むSCLCの起源→基底細胞がタフト様を含むSCLCの起源となる)
妊娠糖尿病を生じる恐れが大きい女性への食事習慣や運動の指南の効果示せず
 ・ 食事習慣の説明を加えました。

mTOR阻害剤・rapamycinはガン細胞を特異的に破壊する

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2003-06-21 | コメント

「rapamycin(ラパマイシン)は癌の栄養供給に必要なタンパク質mTORを阻害し、ガン化抑制蛋白質・p53を欠くガン細胞を特異的に破壊する」という研究成果がSt. Jude Children's Research Hospitalの研究者等によって2003年6月20日のMolecular Cell誌に発表されています。

癌細胞が分裂するときには栄養を必要としますが、mTORはその栄養補給に必須の蛋白質です。

ラパマイシンがmTORを阻害するとASK1というタンパク質が活性化します。続いてASK1は細胞死に繋がる一連の反応・JNKカスケードのスイッチを入れてガン細胞を自滅させます。

p53が機能している正常な細胞ではASK1の作用はp21タンパク質に阻害されるためJNKカスケードは作動せず、細胞は自滅しません。

ガン細胞のおよそ半分はp53を欠損していると考えられています。

Ariad社が開発しているAP23573はmTORを阻害する作用があります。

Researchers Find New Way To Trigger Self-Destruction Of Certain Cancer Cells
△Sustained Activation of the JNK Cascade and Rapamycin-Induced Apoptosis Are Suppressed by p53/p21Cip1. Molecular Cell, Vol 11, 1491-1501, June 2003

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