血中ApoBレベルはLDLコレステロールより優れた心疾患のマーカーである
Free!耐糖能異常と心疾患の相関を調べる疫学調査・Insulin Resistance Atherosclerosis Studyに参加した1,522人の血液検査の結果から「apolipoprotein B (ApoB) の血中濃度はLDL cholesterol (悪玉コレステロール)の血中濃度より優れた心疾患のマーカーである」という結果となりました。
研究成果が2003年10月27日のCirculation誌Rapid Accessバージョンに発表されています。
ApoBはLDLコレステロールの一部分(Sub unit)です。大きな粒のコレステロール(HDLコレステロール等)は血管に付着し難いですが、小さな粒のコレステロール(LDLコレステロール等)は血管に付着しやすく循環器疾患の原因となります。今回の結果から、ApoBレベルは小さなコレステロールの量や脂肪代謝の状態をよく反映しており、LDLコレステロールだけでは見逃してしまう心疾患も探し出す力があるマーカーとわかりました。
カナダのガイドラインには低的なApoB検査がすでに取り入れられていますが、アメリカのガイドラインにはまだ取り入れられていません。
- Know Your ApoB Levels? / HealthDay
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