グレリン遺伝子からは体重調節に関して正反対の働きをする2つのホルモンが出来る
Free!obestatin(オベスタチン)という食欲抑制ホルモンが同定されました。Johnson & Johnson社の金銭サポートを受けた研究です。
グレリン前駆ホルモンが翻訳後加工されて食欲亢進ホルモン・グレリンが出来上がります。バイオインフォマティクスで予想すると、グレリン前駆物質からグレリン以外に別のペプチドが派生していると考えられました。この別のペプチドがオベスタチンです。
ラットにオベスタチンを投与すると食欲が低下して空腸収縮が低下し、体重増加が抑制されました。また、グレリンとは異なり、オベスタチンはG蛋白質共役オーファン受容体・GPR39に結合します。
以上の結果から、体重調節に全く逆の働きを及ぼす2つのホルモン(グレリンとオベスタチン)が、同一のグレリン遺伝子から派生することが明らかになりました。また、2つのホルモンは異なる受容体に作用することも明らかになりました。
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