メラノーマの侵襲性を制御する後成的なメカニズムの一端が明らかになった

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2006-12-23 | コメント

マトリックスメタロプロテアーゼの発現や侵襲性等の細胞の転移性の特徴は、遺伝子損傷の段階的な蓄積を介して発生すると考えられてきました。

しかしこのたび、メラノーマの侵襲性に関する新たな研究から、後成的なメカニズムによる侵襲性の調節機構が存在すると分かりました。

この研究では、Formin蛋白質・Dia1をコードするDIAPH1遺伝子の調節を介して、小眼球症に関連した転写因子・Mitfはメラノーマの侵襲性を後成的に調節しうると分かりました。

Dia1は細胞周囲の細胞骨格や微小管ネットワークを調和させたりアクチン重合を促進したりする役割があります。

Mitfが低レベルの時にはDia1はダウンレギュレーションされ、アクチン細胞骨格が再編成され、ROCK依存的な侵襲性が亢進しました。

一方Mitfの発現が亢進すると侵襲性が低下しました。

重要なことに、Mitfレベルの低下でp27(Kip1)依存的なG1停止(G1期停止)が導かれるなど、MitfによるDia1の調節でp27(Kip1)分解も制御されていると分かりました。

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