Roche社のNeoRecormonが癌の貧血治療薬として承認(ヨーロッパ)
Free!2002年12月6日、Roche社は、癌に伴なう貧血の治療薬としてNeoRecormon(ヒト組替エリスロポイエチン、EPO)の週一回投与がヨーロッパで販売承認されたと発表しました(2002年12月6日プレスリリース)。
ヨーロッパでは2種類のEPOが販売されています。1つがRoche社のNeoRecormonで、1つがJ&J社が販売しているEprexという薬です。ヨーロッパではEprexが大部分のシェアを握っています。しかし最近EprexとNeoRecormonのシェアが逆転してもおかしくないような出来事がおきています。
今年に入ってから、Eprex使用患者に赤芽球癆(赤血球形成不全、pure red cell aplasia、PRCA)という重い副作用が発現したという報告が相次ぎました。NeoRecormonではおきていないことから、Eprexの製造方法や純度に問題があるのではないかという疑いがかけられています。したがって今後もEprexでPRCAがおき続ければ、Roche社のNeoRecormonに鞍がえする患者は相当な数になり、ゆくゆくはEprexのシェアを追い抜いてしまう可能性もあるのです。私がEprex使用患者なら真っ先にNeoRecormonにかえると思います。良心的な医者もそうするでしょう。
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