基底細胞が小細胞肺癌の起源となる
 ・ 表現を訂正しました(基底細胞こそタフト様を含むSCLCの起源→基底細胞がタフト様を含むSCLCの起源となる)
妊娠糖尿病を生じる恐れが大きい女性への食事習慣や運動の指南の効果示せず
 ・ 食事習慣の説明を加えました。
慢性鼻副鼻腔炎の手術治療が抗菌薬クラリスロマイシン投与に勝る
 ・ 関連ニュースを追加しました。

定義があいまいな「黒人」に効くとしてNitroMed社のBiDilの発売を許可してよいか?

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2005-06-16 | コメント

NitroMed社が開発しているアフリカ系アメリカ人(黒人)の心不全治療薬候補・BiDilの承認の是非が16日(今日の夜)のFDAの諮問委員会でレビューされます。特別レポートで解説したように、FDAはNitroMed社に対して2001年に承認見込みを通知しており、その通知に中で「黒人を対象にした試験で有意な効果が確認できれば承認できる」と返答しました。FDAの承認見込み通知で指示された臨床試験・A-HeFTのデータが16日の諮問委員会のレビューの焦点となります。


黒人に効果があるということは試験の結果から確かですが、もし発売されたとして、「黒人」ということをどのように同定すべきかは重要な問題です。たとえば、これまでの家系に1人でも黒人がいれば自分もブラックと言えるのか?などは難しい課題です。

BiDilが黒人に効いていることから、黒人特有の遺伝子要因を有する人にBiDilは効くのでしょう。今後詳しく調べていけばBiDilが効果を発揮する特有の遺伝子要因が明らかになる筈です。しかし、その要因がよく分からない現在において、定義があいまいな「黒人」に効くとして発売を許可してよいものかどうかがFDAの諮問委員会では集中して議論されるでしょう。

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