脂肪代謝が不得手なAPOE4発現マイクログリアが近所の神経を邪魔立てする
Free!アポリポタンパク質E4(APOE4)はアルツハイマー病を生じ易くする遺伝子として有名です。
そのAPOE4を発現する脳細胞・マイクログリアは脂肪の代謝が不得手で身の回りの脂肪酸やリポ蛋白質をあまり取り込めず、その結果それら脂肪分子が近所の神経細胞のカリウムチャネルに結合してそれら神経の発火を妨げると分かりました。
またマイクログリアで溜まった脂肪は炎症を引き起こし、脂肪滴形成を阻止するトリアクシンC(triacsin C)はAPOE4発現マイクログリアと近所の神経のやり取りを正常化しました。トリアクシンCはおそらく脂肪の恒常性を回復させて脂肪酸が細胞外に蓄積しないようにしたのです。
トリアクシンCは有毒なのでアルツハイマー病治療には使えそうにありませんが、脂肪恒常性を回復させる別の方法が見出されることを研究者は期待しています。
そういう手段として有望なものの一つにコリンがあります。昨春に発表された研究ではコリンがAPOE4マイクログリアの正常化を後押ししうることが示唆されています。
該当するデータが見つかりませんでした。
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